事故や歯周病などで失った歯の機能を補う方法のひとつにインプラントがあります。
費用が高いイメージがあるインプラントですが、定期的なメンテナンスをしっかり行えば長期に渡って使用でき、多くのメリットが享受できる治療方法です。
インプラントは、噛む力に優れています。入れ歯、ブリッジ、インプラントの噛む力を天然歯と比較すると、部分入れ歯は天然歯の約30〜40%、総入れ歯は約20%前後、ブリッジは歯の状態によりますが天然歯の60%程度です。
しかし、インプラントは天然歯とほぼ同等の力で噛むことができます。自分の歯のように噛めることは、食事を楽しくすることにつながります。
また、しっかり噛めることで、食べ物を細かく砕き胃腸の負担を軽減する、唾液を分泌してお口の中をきれいにするなど様々なメリットを享受できるのです。
損失した歯の機能の代わりとなる入れ歯やブリッジ、インプラントは、治療後も健康な歯と同様に定期的なメンテナンスが必要です。
しかし、定期的にメンテナンスを受けても年月の経過と共に、問題が生じることがあります。入れ歯はオーダーメイドで作ったとしても、長年使用すると入れ歯の摩耗や汚れによる変質などが原因で次第に合わなくなってきます。
合わない入れ歯の使用を続けると、咀嚼の度に痛みが伴います。
また、歯茎や顎関節、まわりの歯に大きな負担がかかり、歯茎の異常や顎の骨の衰退、歯の短寿命など様々なトラブルを引き起こす原因にもなります。
ブリッジ治療は、隣接している歯でブリッジを支える治療法です。ブリッジを支える歯は治療の際に削られ、耐久性が低下しています。
また、噛む度にブリッジに掛かる負荷も負担しなければならず、健康な歯と比べると寿命は短いです。もし支えとなる歯が抜けた場合は、また新たにブリッジ治療をしなければなりませんが、他の歯を支えとするため、また同じことを繰り返すことになってしまいます。
もちろん、両者とも長年問題なく使い続けている方もいらっしゃいます。しかし、上記のようなリスクがあることは確かです。その点、インプラントは他の健康な歯を削る必要もなく、ほかの歯にも顎の骨にも負担をかけることはありません。顎の骨にしっかりと固定されれば、安定性もよく長く使用できます。
上記でご紹介したメリットのほかにも審美面で優れている、入れ歯のように外れることがないなど様々なメリットがあります。他の治療法と比べると金額は高いですが、長い目で考えると値段以上に多くのものが得られるのです。